みんなの歯医者さんは、あなたの知りたいこと受付中!

体臭恐怖症「自臭症」による口臭

自臭症によって口臭がしていると思い込んでしまう

口臭や体臭がしていないのに本人は臭っていると思い込む「自臭症」。自臭症についての基礎説明や自臭症による口臭に対しての治療・アプローチの可能性について紹介していきたいと思います。

自臭症とは

自臭症は、体臭恐怖症、自己臭症、自己臭恐怖症ともいわれます。さほど臭っていないのに、自分の口臭や体臭がひどいと思ってしまう症状です。几帳面なひとや神経質なひとが比較的かかりやすいといわれています。

自臭症の原因

自臭症は思春期など多感な時期に発症の原因があることが多いです。大きな精神的ショックや恐怖によってできた心の傷(トラウマ)が原因となります。例えば、餃子を食べただけなのに「お前クサイ」と言われた経験などが強烈なショックとなり、自分の臭いが気になって仕方がないという状態になってしまうのです。

自臭症チェック

自臭症といってもひとそれぞれ症状が違います。参考までに、①〜③のような状態であれば軽度、④〜⑧は中度、⑨〜⑩は重度といわれています。
【軽度】
① どんな臭い対策をしても安心できない。
② 自分の臭いが朝から一日中気になって頭から離れない。
③ 自分の臭いが気になって何事にも集中できない。
【中度】
④ 家族から「臭くない」といわれても信用できない。
⑤ 他人が口に手をあてただけで自分が臭いと思われていると感じる。
⑥ 同室にいる人が窓を開けただけで自分の臭いが原因だと感じる。
⑦ ナイショ話をしているのを見ると自分の臭いのことだと感じる。
⑧ まわりの人が席から立つと自分の臭いからだと感じる。
【重度】
⑨ 自分の臭いが気になって通勤・通学ができない
⑩ 自分の臭いが気になって外に出ることができない。

自臭症の症状

普段から身なりに気を使っているひとがかかりやすいともいわれている自臭症。まさか自分が臭っていると思っていなかったひとが他人から体臭や口臭があると指摘されることで、過敏に反応してしまい、いつまでも臭いを気にしてしまいます。自分の臭いのことが頭から離れなくなり、気になるところを何回も洗ったり、歯磨きを何回もしたり、消臭剤を過剰使用したり、強迫観念に襲われます。また、他人のささいな言動や行動が気になり、やがて、対人恐怖症や身体醜形障害、うつ病を併発する場合もあります。

口臭外来

自臭症は口臭がさほどないにもかかわらず、気になって仕方がないという症状です。患者さんは検査をして問題がないとわからない限り納得ができないかもしれません。口臭専門の診療科、口臭外来で診てもらうのもひとつの方法かもしれません。

自臭症による口臭の治療法

自臭症による口臭には根本的な臭いの原因がありません。そのため、臭いの元となる要因に対して治療を行うのではなく、臭いがあると思い込んでしまっている心理的な部分に対してアプローチしていきます。口臭治療は歯科や内科の治療と思われがちですが、それだけではすべてをカバーできない部分もあります。精神的なケアが必要なことを本人に自覚していただく必要があります。

カウンセリング

対話を通した面談によって、患者さんの認知・情緒・行動などにアプローチしていきます。口臭が気になる自分をどう捉え、どう向き合っていくか、カウンセラーとともに自分の心の中と向き合う作業を行います。

精神分析療法

自由連想法といって、好きなことを患者さんに話してもらい、その中から様々な精神分析療法の技法を用いて、ひととの関わりのクセを見出していきます。精神分析療法では、患者さんにその自分の思考のクセに気づいてもらうことで、どのように対処すべきか理解できるようになってきます。理解できれば、症状は緩和し、自臭症による口臭も徐々に気にならなくなるでしょう。

認知行動療法

感情や気分に影響を及ぼしている偏ったものの見方や考え方を修正し、より現実的で幅広い捉え方ができるようにする治療法が認知行動療法です。患者さんの頭に浮かんでいた考えに目を向けて、それがどの程度、現実と食い違っているか検証し、思考のバランスをとっていく治療です。

薬物療法

どの治療薬を選択されるかは精神科医との診察で、個々人の症状によって変わってきます。例えば、自分の臭いが気になるあまり、気分の落ち込みが激しい場合には抗うつ薬で症状を緩和することがあります。また、臭いを抑える行為がエスカレートしている場合には、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などを処方されることもあります。

まとめ

自臭症による口臭は、さほど口臭がしていないのに気になって仕方がない症状です。
軽度なら歯科や口臭外来で診てもらって、数値で口臭がないと理解できれば改善できるかもしれません。しかし、中度・重度となると自分には口臭があるという強い思い込みがあるため、精神的なケア・治療が必要となってきます。周囲を気遣うことはとても大切なことです。でも、極端にニオイに神経質になりすぎて自分を追い詰めないようにしてくださいね。口臭が気になったら、まず、歯科や内科、口臭外来へ。そこで口臭に関して問題ないと言われたら精神科医に診てもらいましょう。