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広がる子供の口腔健康格差!デンタルネグレクトとは?

広がる子供の口腔健康格差!デンタルネグレクトとは?



デンタルネグレクトについて

 予防意識の高まりを受けて、虫歯になるお子さんが減っている一方で、虫歯になっても歯医者さんに連れて行ってもらえず、虫歯だらけになっているお子さんもいます。親御さんが虫歯の治療など、必要なお口の中のケアをお子さんに受けさせないことを「デンタルネグレクト」といいます。今回は、デンタルネグレクトについての説明とそれを防ぐための対策、行政の取り組みの必要性、親の役目などを紹介できればと思います。

デンタルネグレクトとは?

 お子さんに必要なお口のケアを受けさせないことを「デンタルネグレクト」といいます。親御さんの仕事が忙しかったり、生活に余裕がないなど、家庭環境との関係が強いと考えられています。虫歯が1本もないお子さんが増えている一方で、虫歯が10本以上あるお子さんや歯の根っこしかない未処置の虫歯が複数あるお子さんが増えています。  

子供の口腔崩壊

 虫歯が10本以上あったり、歯の根っこしか残っていない未処置歯が何本もある状態を「口腔崩壊」といいます。専門家のあいだでも、子供の口腔崩壊については危機意識が高まっています。「乳歯は生え替わるから、虫歯は放置していてもいい」と思っている親御さんもいるようですが、重度の虫歯の乳歯が抜けた後、永久歯が虫歯の状態で生えてくることもあります。乳歯の口腔崩壊は、永久歯の口腔崩壊につながり、生涯にわたって様々な影響を与えるといわれています。

デンタルネグレクトを防ぐための対策は?

 デンタルネグレクトを防ぐためには、お子さんのお口の健康に対する問題意識をどのように親御さんに伝えられるか、また、家庭内で十分にケアが出来ない子供たちのお口の健康をどう守るかの2つのアプローチが必要になると思います。

 親御さんに問題意識を持っていただくには、お子さんのお口の中の状況を写真で見ていただくことが有効です。ひどい虫歯がいっぱいあるお口の中を見ると、治療させなきゃと思うかもしれません。

 家庭でケアできないお子さんに関しては、保育園や幼稚園、学校などで虫歯から歯を守るために、フッ素水を使ったうがいを定期的に行うのがいいでしょう。

行政の取り組みの必要性

 子供の虫歯に関しては、今まで家庭の問題として取り上げられていたため、国の政策として捉えられていません。なので、具体的な調査を行っている自治体も少なく、全体像が分かっていないのが現状です。
しかし、デンタルネグレクトや子供の口腔崩壊は着実に進んでいます。子供の虫歯の問題や健康問題は、その時だけではなく、生涯にわたってリスクを背負うことになります。

 学校でのフッ素うがいや、家庭で歯医者さんにいけないお子さんの対応など、どうしても費用や人材の問題が出てくるので、行政の協力が必要になってくると思います。社会全体としてこの問題をどう考えるか、今一度議論する必要があるかもしれません。

親の役目と周囲の協力

 共働きであったり、ひとり親で頑張っている方にとっては、お子さんを歯医者さんに連れていく余裕はないかもしれません。でも、お子さんのお口の健康が害されると、将来にわたって影響があることは頭に入れておいて欲しいと思います。

 もし可能であれば、お子さんの将来のことを考えて一度お近くの歯医者さんに連れていってあげてください。

 デンタルネグレクトや子供の口腔崩壊のすべてが、親御さんのせいではないと思います。予防歯科を含め、社会の問題として、お父さん、お母さんが負担にならないやり方ももっと模索して、周囲が手厚く見守っていく仕組みづくりも必要かと思います。