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虫歯治療最前線(ドイツ・オーストリア編)

虫歯治療最前線(ドイツ・オーストリア編)

歯科医療先進国の歯医者事情

 海外によって虫歯の治療が異なります。今回は、歯科先進国のドイツ、オーストリアを中心に歯医者事情についてお伝えしていきます。日本の歯医者とどのような点が違うのか、また国民の歯の健康に対する意識について紹介していきます。

ドイツ・オーストリアの人たちは、歯の健康に対してとてもシビア

 ドイツやオーストリアの人たちは、歯ひとつで仕事や恋愛など私生活に影響を及ぼすことがあるため、歯の健康に関して意識がとても高いようです。乱杭歯に八重歯、抜け歯などの歯並びの悪さや、歯の黄ばみなどが日常生活の中で悪影響を及ぼすことがあります。仕事面での取引や就職、昇進など、歯並びの影響が暗黙の了解として存在しているという事実があります。また恋愛面でも、欧州では歯並びがパートナー選びの基準に影響しているという事例もあります。このように、日常生活のあらゆる面で歯の健康がシビアに影響してくるため、日頃から歯の定期検診やホワイトニングに通う人も多く、子供の頃から歯科治療や矯正をしっかり行う家庭も少なくありません。

 この他に日常生活への影響以外にも、歯に対する意識の高さの理由に、これらの地域における、口腔ケアの歴史の長さがそれを物語っています。

 オーストリアのウィーンでは、約30年前からすでに子供への歯科矯正を行う家庭も多く、また子供にフッ素錠剤を毎日摂取させていたそうです。またフィンランドでは、日本でもすっかりお馴染みとなったキシリトール入りのガムを、1980年代から国全体で導入していました。以上の事例からも分かるように、これらの地域の歯に対する健康意識の高さは、長い時間をかけて国民全体に浸透していったことが伺えます。

定期検診が無料など歯の健康に寛大な保険システム

 彼らが定期的に歯のメンテナンスが行えるのは、国民保険の歯の健康に関して寛大な保険システムのおかげなのです。インプラントなどの高額治療を除く基本的な治療や定期検診が、国民保険が全額適応になるオーストリアの例があり、安心して定期検診を継続的に行えるようになっているのです。この他にも、未成年への歯科矯正が医師の判断で、無料で行うことができるなど、子供のうちから歯の健康を維持するために国がバックアップしてくれるのです。

日本とは違った診察室の様子

歯医者独特の臭いが無い

 私達が歯医者に通院に行った際、あの歯医者独特の臭いが印象的だと思います。あの臭いの元は、虫歯の殺菌をするための薬品「ホルマリンクレゾール」や、歯の神経を保護する時に使われる「ユージノール」という薬品の臭いなのです。しかしドイツの歯医者では、これらの薬品を使用していません。また「ユージノール」は、患者さんへ不快感を与える薬品ということで、使われていません。以上のような理由から、この2つの薬品が使われていない診察室は、あの独特の臭いがありません。

スリッパを履かない

 日本では当たり前となっている院内でのスリッパ移動ですが、これも衛生上の観点から、不特定多数の人が同じスリッパを履くことで、感染の原因になりかねないとしてスリッパがありません。

診察は個室で行う

 近年日本でも増えつつある診察室の個室化ですが、ドイツではコレが基本となっています。患者さんのプライバシー保護するための他に、治療中に唾液や血液などが、空中に飛散して感染を引き起こすことを防止するためという観点からこのような形態が基本となっています。

まとめ

 長い時間をかけて、国民レベルで歯の健康に対する意識を高めていった、ドイツやオーストリアなどの先進的な歯科医療に関心しながらも、学ぶべき点もたくさんあるように感じます。ここ日本でも、歯周病患者が増加傾向にある状況です。近い将来の歯科医療の進歩に期待しながらも、私達自身も日頃からの定期検診や自己メンテナンスの大切さを改めて再確認する機会となりました。