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乳歯が早く抜ける「低ホスファターゼ症」とは?

乳歯が早く抜ける「低ホスファターゼ症」とは?

難病指定されている「低ホスファターゼ症」

 乳歯は生後8ヶ月ころから生えはじめ、3歳ころに生えそろいます。その後、6歳前後から永久歯に生え変わっていくのが一般的です。しかし、通常より早く乳歯が抜けてしまうお子さんが、わずかですがみられます。こうした場合に疑われるのが遺伝性の難病である「低ホスファターゼ症」です。今回は乳歯が早く抜けてしまう難病、低ホスファターゼ症を紹介したいと思います。

低ホスファターゼ症とは?

 低ホスファターゼ症は、骨や歯をつくるのに必要な酵素「アルカリホスファターゼ」が体内で正常につくられなかったり、少なかったりするためにおこる骨が弱くなる難病です。4歳ころまでに乳歯が抜けてしまうのが特徴的な症状になります。稀な病気ですが、このサインを見逃さないようにと栃木県下野市や小山市、静岡県沼津市などでは、2歳児歯科検診の質問項目に「ぐらぐらしたり、抜けたりした歯があるか」などを追加しています。

乳歯が早く抜けるのは「小児型」

 低ホスファターゼ症は発症する時期によって、周産期重症型・周産期良性型・乳児型・小児型・成人型・歯限局型の6つに分類されます。乳歯が早く抜けてしまう症状が出るのは小児型で、なぜか犬歯や前歯が早期に抜けてしまいます。小児型には、乳歯の早期脱落以外に、骨が弱い、骨折しやすいという特徴がみられます。

細かく尖った形の歯が特徴

 丈夫な歯をつくるために必要な酵素「アルカリホスファターゼ」の働きが悪くなっておこる低ホスファターゼ症。発達や成長の遅れがみられ、日常生活の動作が難しくなることもあります。また、通常、歯根が溶けて抜ける乳歯が、歯根が溶けないまま抜けるなどの症状が現れたり、抜けた歯が細かく尖った形になるなどの特徴もみられます。

早い時期に乳歯が抜けたら

 10〜15万人に1人の割合で発症する遺伝性の難病、低ホスファターゼ症。認知度があまり高くない病気なので、専門的に診られる歯医者さんは決して多くはありませんが、歯の病状に着目すれば、早期に疑いのある患者さんをみつけられます。

 「もう歯が抜けちゃったの」「なんだか抜けた歯が長いね」
こんな会話をしたときは、前にこんな記事読んだなと思い出していただければ幸いです。

 国内の患者さんは100〜200人ほどといわれている稀な病気ですが、早い時期に乳歯が抜けたら、一応、抜けた歯をもって小児歯科に行くことをおすすめします。